骨粗しょう症とは
骨粗しょう症は、骨に含まれるカルシウムの量(骨量)が少なくなり、骨折のリスクが増大する病気です。骨強度の低下は加齢とともに進行します。女性の場合は閉経後に進行しますが、男性の場合は個人差が大きいことが知られています。加齢や閉経以外にも、2型糖尿病や飲酒、タバコも骨強度の低下と関連があることが知られています。高齢者の骨折は骨折後に活動性の低下や慢性疼痛だけでなく、精神的な健康状態の悪化を招くことが多く、引きこもりなどから要介護状態になってしまうことがあります。骨粗しょう症は早期発見と早期治療が必要な病気です。
高齢女性によく起こります
骨粗しょう症の患者さまは、女性に多いといわれています。更年期の年代になると、女性ホルモンの量が著しく減少するため、骨吸収のスピードが一気に加速し、骨形成が追い付かなくなります。これによって骨がもろくなり、骨折しやすくなるのです。こうした状態は加齢に伴って誰にでも起こりうるのですが、日頃から生活習慣を是正することにより、リスクを減らすことができます。栄養バランスのとれた食事を心がけ、定期的な運動習慣を実践することにより、骨量の低下を抑えるようにしてください。
このような方は注意が必要です
- 50歳以上の女性で痩せている
- ご家族に大腿骨骨折をした方がいる
- 煙草を吸っている
- ステロイド薬を使用中の方
- お酒を大量に飲まれる方
- 糖尿病の方
- これまでに過度の食事ダイエットをされたことがある方
骨粗しょう症の治療
骨粗しょう症の治療は、主に薬物療法になります。カルシウム製剤、活性型ビタミンD3製剤、骨形成促進剤、骨吸収抑制剤など様々なものがあり、また内服薬や注射製剤がありますので、患者さまの状態を慎重に見極めたうえで、最適のお薬を処方いたします。