各種予防接種を行えます
当院では、インフルエンザワクチンや帯状疱疹ワクチン、肺炎球菌ワクチンなど、様々なワクチンによる予防接種を行っています。予防接種で使用するワクチンには、不活化ワクチン、生ワクチン、mRNAワクチンなどがあります。これを体内に接種していくことで、その病気に対する免疫がつけられるようになります。このはたらきにより、次にその病原体が体内に侵入したとしても発症しにくくなるか、発症しても重篤なリスクを避けられるのです。
事前にお電話などでご予約ください
当院で予防接種を希望される方は、事前にお電話または電子メールにてご予約のうえ、指定日時に当院までお越しください。なお、持ち物などについては、ご予約の際に説明させていただきます。
当院で行っている予防接種
インフルエンザワクチン
インフルエンザを予防するため、日頃から手洗いやマスクの着用などを行っている方も多いと思いますが、さらにインフルエンザワクチンを接種することにより、感染を予防する効果が高まります。なお、1回の接種での有効とされる持続期間は約5ヵ月、接種後に効力を発揮するまでに約2週間程度が必要なので、ワクチンの効果をできるだけ高くしたい場合は、遅くても12月上旬までには受けるようにしてください。
帯状疱疹ワクチン
帯状疱疹ワクチンは、これまで水ぼうそうに感染したことがある方が対象になります。ただ感染した記憶がなくとも、日本人の９割がこのウイルスを体内に持っていると考えられています。水ぼうそうの原因となる水痘・帯状疱疹ウイルスは、水ぼうそうが治癒した後も体内の知覚神経節に潜伏し続けています。そして、過労や加齢によって免疫力が低下すると、再びウイルスが活性化し、赤い発疹、水ぶくれ、ピリピリした強い痛みを引き起こします。80歳までに日本人の３人に１人は帯状疱疹を発症すると言われています。50歳以上の方は、帯状疱疹ワクチンの接種をお勧めいたします。帯状疱疹のウイルスに対する治療薬が登場しており、以前に比べれば帯状疱疹は軽く済むことが多いですが、それでも帯状疱疹治癒後も長期間にわたり不快な痛みが残ることがあります（帯状疱疹後神経痛といいます）。ワクチンにより帯状疱疹の発症を大きく減らすことができ、たとえ発症したとしても帯状疱疹後神経痛が残ることを予防することができます。なお、接種後の副反応として、注射部位に発赤や腫れ、痛み、かゆみなどがみられることがあります。
肺炎球菌ワクチン
肺炎はいまだに日本人の死亡原因の3位です。特に65歳以上の高齢者では肺炎が非常に重要な死因となっています。日常生活で発症する肺炎（市中肺炎）のうち2割が肺炎球菌によって引き起こされます。また肺炎球菌による肺炎は重症化するリスクが高く、20%近い死亡率との報告もあります。肺炎球菌を予防するワクチンにはニューモバックスとプレベナーの2種類があります。肺炎球菌は莢膜で覆われており、莢膜の性質により肺炎球菌は90種類以上に分類されています。ニューモバックスはそのうち23種類に対応していますが、経年的に免疫効果が低下するため5年ごとの接種が勧められています。プレベナーは13種類にしか対応していませんが、長期間免疫効果が持続します。対応種類が少ないように感じますが、出会う頻度が高い肺炎球菌を選んであるので、ニューモバックスは市中で出会う肺炎球菌の70%を、プレベナーは50%をカバーしています。両者を接種することもできますが、1年ほど間隔を開けることが推奨されています。
高齢者の肺炎球菌ワクチン（ニューモバックス）の予防接種は定期接種扱いとなっています。全ての高齢者を対象としたものではありませんが、接種費用の一部が公費負担となります。詳細については、お住いの市町村にご確認ください。
風疹ワクチン
風疹は風疹ウイルスによって引き起こされる感染症で、「三日はしか」とも言われます。非常に感染力が強く、ワクチンを接種していない状態で感染者と接触すると高率に感染します。特に問題となるのが、妊婦に感染した場合で、妊娠20週頃までの女性が風疹ウイルスに感染すると、眼、耳、心臓などに障害を持つ子どもが出生することがあります（先天性風疹症候群）。妊娠中の女性は予防接種が受けられませんから、妊娠を希望する女性、また妊娠を希望する女性のご家族、妊娠中の女性のご家族は、風疹抗体検査をお勧めします。
